呉服店で着物は高く売れない?失敗しやすい委託販売による着物買取とは
2018年4月20日
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成人式で買ってもらった振袖や、親や親戚から譲り受けた着物など、日常的に着ないし保管が難しく場所を取るから、できれば処分したいという人も多いですよね。
買った呉服店や百貨店で買取をしてくれれば簡単で便利ですが、残念ながら呉服店や百貨店は販売をするだけで、基本的に買取はしていません。
しかし「委託販売」といって、呉服店や百貨店に預けておいて、売れた分のお金を受け取れるといった処分方法があります。
そこでこのページでは、委託販売とはどんなものか、買取業者とはどう違うのかなどを紹介していきたいと思います。
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呉服店は着物の買取をしていない?
着物を売る時に、「買ったお店で買取してくれないかなぁ」と、思った人もいるのでは?
しかし、残念ながら着物の買取をしている呉服屋はほぼありません。
ただし、呉服屋や百貨店では、「委託販売」をしているところがあります。
委託販売とは、百貨店や呉服屋の一角に、売りたい着物を置かせてもらって、売れた金額の35%~50%ほどの委託販売手数料を差し引かれた金額を受け取ることができるというもの。
委託販売で有名なのが、ながもち屋とたんす屋で、ながもち屋は全国各地の百貨店の中に店舗があり、たんす屋は全国各地のショッピングモールや商店街などに店舗があります。
ながもち屋の利用方法
ながもち屋は、撫松庵という着物ブランドの会社がしている委託販売のお店で、直接お店に持って行くかフリーダイヤルで申し込み後に着物を送って販売してもらう2つの委託販売方法で着物を預かってくれます。
どちらの申し込み方法の場合も、申込時に本人確認ができる身分証明書が必要です。
ながもち屋の預かり期間は6ヶ月間(預かり料は無料)で、6ヶ月後に売れていない場合は、下記の3つの方法を選ぶことができます。
- 販売価格を変更してさらに6ヶ月間預ける
- 着物を引き取る(店舗に取りに行くか郵送(送料は自己負担)を1ヶ月以内に選択)
- 処分してもらう(処分費用はかかりません)
ながもち屋の販売価格の決め方と預かってもらえる着物の条件
長持ち屋で預かってもらえる着物は正絹(しょうけん・絹100%)の仕立て上がりの着物と帯だけです。
預かってくれる着物と帯の種類は、留袖・色留袖・振袖・訪問着・付下げ・小紋・お召し・紬・有名作家物・高級工芸品(綿・麻)・丸帯・袋帯・名古屋帯・袋名古屋帯です。
販売価格は、専門スタッフが状態やサイズをチェックして、価格を提示してくれるので、その金額で納得した場合は、預かってもらえばいいだけ。
ただし、販売価格は1点5,000円からなので、5,000円の値段をつけれない状態のものだと預かってもらうことができません。
売れた場合のお金の受取方法
預けていた着物が売れた場合は、売れた翌々月の5日に、販売価格の50%から振込手数料を差し引いた金額が、指定した口座に振込まれます。
たんす屋の利用方法
たんす屋はリユース(再利用)を目的とした、中古の着物を売っている会社でたんす屋の委託販売は、直接店舗に着物を持っていって預かってもらいます。
預かり期間は5ヶ月間で、5ヶ月後に売れていない場合は、下記の3つの方法を選ぶことができます。
- 返却
- 販売価格を下げて再度販売
- たんす屋で買取
たんす屋の販売価格の決め方と預かってもらえる着物の条件
たんす屋で預かってもらえる着物は、未着用品または、着用後にクリーニングされている着物と帯です。
販売価格は、専門スタッフが状態や着物の価値を見て相場をアドバイスしてくれるので、相談して決めることができます。
売れた場合のお金の受取方法
預けていた着物が売れた場合は、売れた月末締めの翌月末日までに、販売価格の50%が指定した口座に振り込まれます。
委託販売のメリット
- 時間をかけてじっくり本当に欲しい人に買ってもらえる
- 販売価格を専門家がアドバイスしてくれる
- 預けておくだけで着物が売れる
呉服店の委託販売における注意点!
一見、委託販売は預けておけば着物が売れるので便利だと思いますが、いいことばかりではありません。
委託販売する時の注意点を見てみましょう。
委託販売手数料がかかる?
ながもち屋もたんす屋も預かり料は無料ですよね。
しかし、預けていた着物が売れた時に、販売価格の50%もの販売手数料が引かれるので、5,000円で売れても自分の手元に入ってくるのは2,500円ということです。
ながもち屋の場合は、さらに振込手数料がかかるので、2,000円くらいになってしまいます。
だからといって、販売価格を高く設定しても着物はなかなか売れないものなので、結局売れないまま預かり期間が終了してしまうこともあるので、自分が売りたい金額で売るのは難しいといえます。
1回に数点しか委託できない
店舗では、買取した着物や小物なども販売しているため、限られたスペースでの販売になります。
そのため、売りたい着物がたくさんあっても、1度に全部を預けられるわけではないので、着物を処分したい人にはおすすめできません。
数ヶ月しか預かってくれない
委託販売は、売れるまでいつまでも置いてくれるわけではなく、委託期間が決まっています。
多くの委託販売会社では、価格を下げて期間を延長して預かってくれますが、延長期間も決まっているので、期間内に売れないこともあるのです。
委託販売におけるその他のトラブル
その他にも、委託販売で売れる着物は、状態のいいものに限られているので、古いものや汚れやシミがあると利用することができません。
また、季節を問わずなんでも置いてくれるわけではないので、状態がいいものでもシーズンが違うと置いてもらえないこともあります。
さらに、宅配で委託販売を依頼する時は、送る時も万が一売れずに返してもらう時も、送料は自己負担になるので、注意が必要です。
着物を売るなら着物専門の買取業者が一番
委託販売は、着物や和装小物など着物に関するものを売っているところで預かってもらえるので、大事にしてきた着物を本当に気に入って買ってくれる人に譲りたい人にはおすすめです。
しかし、とにかく着物を売りたい人や大量の着物をすぐに売りたい人にとっては、時間がかかるうえに必ず売れるわけではない委託販売は、不便ですよね。
そんな人には、きちんと着物の価値を判断して買取してくれる、着物専門の買取業者がおすすめです。
着物専門の買取業者とは
着物専門の買取業者とは、着物の価値をきちんと判断できる着物専門の査定員に査定をしてもらえる、着物の買取業者のことです。
着物専門の買取業者の利用方法
着物専門の買取業者の利用方法は3つで、自分の利用しやすい方法を選んで利用することが可能です。
【利用方法】
- 自宅に査定員に着てもらって買取してもらう「出張買取」
- 申し込みをして好きな時にダンボールに詰めて送るだけの「宅配買取」
- 自分で持ち込んで買取してもらう「持込買取」
着物買取専門業者に頼んだほうがいい理由
大事にしてきた着物をできるだけ高くで売りたいと思うのは、誰もが思うことです。
委託販売は、たしかに専門のスタッフが販売価格の設定の時に、着物の価値に対してアドバイスしてくれますが、たとえ売れても設定した価格全額を受け取れませんよね。
その点、着物専門の買取業者なら、買取金額全額を受け取ることができるので、委託販売よりも受取金額が多くなります。
また、委託販売で販売できるということは、売れる状態のものということです。
そんな状態のいいものであれば、着物専門の買取業者でも買取してもらえるので、時間をかけずに着物を売ることができます。
【着物買取専門業者を使うメリット】
- 出張買取と持込買取はその場で現金を受け取れる
- 売る枚数に制限がない
- インターネットで24時間いつでも申し込める
- 古いものや汚れやシミなどがあっても査定してくれる
- 専門の査定員が1枚ずつていねいに査定してくれる
- 費用が一切かからない
【着物買取専門業者を使うデメリット】
- 出張買取は知らない人が訪ねてくる
- 宅配買取は梱包の手間がかかる
- 宅配買取は現金の受取までに時間がかかる(1~2週間ほど)
- 持込買取は持ち運ばなくてはいけない
委託販売よりもおすすめは着物買取専門業者
大事にしてきた着物を売るのに、委託販売は本当に価値のわかる、その着物を欲しいと思った人に買ってもらえる方法なので、売った後に後悔しなくていいかもしれません。
しかし、売れる状態のものしか売ることができず、委託販売手数料も高いので、実際に受け取れる金額は低くなってしまいます。
また、売れるまでに時間もかかり、必ずしも売れるとは限りません。
その点、着物買取専門業者なら、きちんと査定してもらえ、手数料も一切かからず、買取金額を全額受け取ることができます。
また、着物買取専門業者でも、売れる着物は手入れをして売りに出されるので、委託販売と同じように本当に欲しいと思った人の手に届きます。
大事にしてきた着物を、少しでも高く早く売るなら、着物買取専門業者に依頼するといいですね。
着物買取業者選びに迷ったらどうすればいい?
着物買取業者がたくさんありすぎて、どこを選べばいいのか迷ってしまうことがあるはず。
「着物売るガイド!」では、着物買取業者を徹底比較して特徴などを分かりやすくまとめたものを、ランキング形式で掲載しています。
着物買取業者選びに迷った時は、ぜひ一度チェックしてみてください!