大島紬の着物は高額で売れる?買取相場と少しでも高く売るコツを徹底解説

2018年9月19日

大島紬の着物は高額で売れる?買取相場と少しでも高く売るコツを徹底解説

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着物に詳しくない人でも「大島紬」は知っているという人は、多いと思います。

女性に比べると圧倒的に着物を着る男性は少ないですが、その着物を着る数少ない男性の多くが大島紬を着るくらい、老若男女を問わず人気がある着物です。

しかし、大島紬の着物を持っている人のなかには、着る機会がないし場所をとるからと、処分を考えている人もいますよね。

そんな大島紬は人気のある着物なので、高く買取してもらえることもありますが、処分の仕方によっては損することも・・・

そこでこのページでは、大島紬はどんな着物なのか、買取相場はどれくらいか、高く売るためのポイントなどを詳しく紹介したいと思います。

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大島紬の着物の買取相場はどれくらい?

大島紬の着物の買取相場はどれくらい?

大島紬は、世界的にも有名で、新品の着物でも人気がありますが、中古でも人気があり、高く買取してもらえることもある着物の1つです。

着物買取専門業者大手のスピード出張買取バイセル(元・スピード買取.jp)と福ちゃん・宅配買取専門業者の久屋が、公式サイト内で発表している買取相場は以下になります。

【バイセル買取相場】

着物の種類買取相場
作家物(有名作家物/人間国宝など)3,000円~800,000円
留袖(色留袖/黒留袖)2,000円~200,000円
振袖2,000円~500,000円
友禅(京友禅/加賀友禅/東京友禅/十日町友禅など)3,000円~500,000円
訪問着2,000円~500,000円
付け下げ2,000円~200,000円
紬(大島紬/結城紬/黄八丈紬/塩沢紬/牛首紬など)1,000円~500,000円
小紋1,000円~200,000円
色無地1,000円~50,000円

バイセルの公式サイトはこちら

【福ちゃん買取相場】

高価買取対象価格高価買取対象価格
振り袖10,000円~訪問着10,000円~
袋帯8,000円~7,000円~
黒留袖6,000円~小紋6,000円~
名古屋帯6,000円~人間国宝30,000円~
伝統工芸30,000円~

福ちゃんの公式サイトはこちら

【久屋買取相場】

久屋買取相場

久屋の公式サイトはこちら

上記の表の買取額は、あくまでも目安です。

買取業者ごとに査定ポイントがあり、総合的に判断して買取額が決められるので、必ずしも相場通りの金額がつくわけではなく、着物によっては相場価格を下回ることもあります。

大島紬の買取実例

大島紬は、きもの好きの女性が1枚は欲しいと憧れる着物ですが、男性が着る着物としてもとても人気があります。

そのため、着物の買取が比較的女性ものが多いなかでも、大島紬の着物は男物が売りに出されることも多いのです。

男物の場合、アンサンブル(着物と羽織のセット)のほうが高く買取してもらいやすく、男物大島紬・アンサンブルのキングサイズが6万円(アート熊野堂)で買取されています。

ただし、アンサンブルではない男物の本場大島紬でも、4万6,000円(コメ兵)や3万5,000円(ゆずりは)で買取されています。

また、未使用品なうえに証紙付の12マルキだと、14万4,000円(コメ兵)もの金額で買取されることもあるのです。

しかし、古くてシミがあっても、藍大島や本場大島紬は1万円(六角堂)で買取しているところもあるので、大島紬は金額が付きやすいといえます。

世界三大織物の1つ「大島紬」とは

世界三大織物の1つ「大島紬」とは

大島紬とは、鹿児島県の奄美大島を本場生産地として織られている紬の代表格でもあり、着物の女王ともいわれている絹織物のこと。

およそ1300年も昔の、奈良東大寺の献物帳(けんもつちょう)に、記録が残っているほど歴史の古い大島紬は、日本を飛び出し、世界の三大織物の1つとして、美術的価値もある織物として、世界でも知られています。

世界三大織物といわれているのは、フランスの「ゴブラン織り」と、トルコ・イランの「ペルシャ絨毯」そして、日本が世界に誇る「大島紬」です。

着物としては格は低く普段着として着るものですが、高級絨毯で有名なペルシャ絨毯と肩を並べるくらい、世界でも有名な絹織物なのです。

また、世界に誇る大島紬は、このエコの時代にピッタリな、軽くてあたたかいのに涼しいという、天然のエアコン素材ともいえる優れた機能の素材でもあります。

おまけに、汚れにくく、シワになりにくいうえに縮まないと、いいことづくめの織物なのです。

ペルシャ絨毯

[左:フランス ゴブラン織り][中央:本場奄美大島紬][右:トルコ・イラン ペルシャ絨毯]

引用元:https://www.ariya-carpet.co.jp/

大島紬の黒糸は世界唯一の方法で作られている

大島紬の黒糸は世界唯一の方法で作られている

大島紬が世界三大織物に名を連ねるようになったのは、黒の染色技法にヒミツがあります。

大島紬の美しさの1つに、深く光沢のある渋い黒が欠かせませんが、この黒の美しさは、世界で唯一奄美大島だけで行われている「泥染」という、天然の染色方法によって生みだされています。

でも、泥染めが艶のある黒色になるのは不思議だと思いませんか?

通常、泥汚れは落ちにくいうえに、きれいに黒くなるわけではなくシミにしかなりません。

しかし、大島紬の黒は、泥で染めているのに、艶があり美しい黒に染まっていますよね。

そのヒミツは、最初に行うテーチ木染めにかくされています。

大島紬はまず初めに、テーチ木染めという、島に自生するシャリンバイ(車輪梅・テーチ木ともいう)をチップ状にして煮出してできる赤い汁を使って、茶褐色になるまで染めるのですが、このテーチ木に含まれるタンニン酸が重要な役割を果たしています。

このテーチ木染めをした糸を、泥田で染めることで、テーチ木に含まれるタンニン酸色素と奄美大島の泥田に多く含まれる鉄分とが化学反応を起こし、大島紬独特の艶のある美しい黒が生み出されるのです。

ただし、泥田(どろた)にただ浸ければいいというものではありません。

染めてはしぼり・染めてはしぼりのテーチ木染めをおよそ30回に、泥染め1回を1工程とし、その工程を5~6回ほど繰り返しやっと染め上がるのです。

{ちょっと小話}
このテーチ木染めと泥染めによる大島紬は、実は体にいいんだとか・・・

漢方薬の世界では、赤や茶系は婦人病にいいといわれています。

テーチ木染めに使うテーチ木のエキスは茶褐色に加え、泥田には血行増進と保湿効果のある鉄分が含まれていることが、大島紬を着ると体にいいといわれる所以です。

泥染めの誕生には諸説ある?

泥染めの誕生には諸説ある?

泥染めは、誰かが研究を重ねて生み出した技術ではなく、自然の生み出す偶然の産物だったといえます。

奄美大島では、平安の世から上布(じょうふ・上等な麻)が盛んに織られていて、江戸時代に入ってからは絹織物も織られるようになり、そのあまりの美しさに薩摩藩藩主が目をつけ、租税として献上させたほどです。

それだけ美しい絹織物だったので、1720年(享保5年)に「紬着用禁止令」が出され、役人以外の人が紬を着ることが禁止されました。

そのため、紬を織っていた農家の主婦が自分たちのために、役人の目に触れないよう田んぼに着物を隠し、取り出した着物が黒く染まっていたといわれています。

一方では農夫が田んぼに落ちて、着物を洗って干しておいたら黒く染まったという説などもあるようです。

しかし、田んぼに隠したというのが、泥染めが誕生した一般的な話として、語り継がれています。

世界三大織物の大島紬は伝統的工芸品

世界に誇る大島紬は、経済産業大臣が認定する伝統的工芸品にも認定されています。

伝統的工芸品に認定されている大島紬には定義があり、その定義で織られている大島紬には、伝統証紙が貼られています。

伝統証紙

[伝統証紙]

引用元:http://okinawacrafts.com/

【伝統的工芸品の大島紬の定義】
1,絹100%であること
2,先染手織りであること
3,平織りであること(経(たて)糸・緯(よこ)糸が一本ずつ交差する織物の基本織)
4,締機(しめばた)で手作業により経・緯絣の加工をしたもの(大島紬の絣を作る作業)
5,手機(てばた)で経・緯絣をカスリ合わせて織り上げたもの

大島紬の主要生産地は3地域

もともと大島紬は、鹿児島県の奄美大島が原産ですが、現在は奄美大島だけでなく、鹿児島県鹿児島市と宮城県都城市でも織られています。

それぞれの産地に協同組合があり、品質や製造技術などを厳しく管理しています。

大島紬の種類はおよそ84種類

大島紬の種類は、染色別に6種類と糸の配列による組織別に14種類に分類されていて、その2つの分類方法をかけ合わせ、84もの種類があります。

【大島紬の染色別の分類名】
1,泥大島紬・・・・・絣糸が泥白で地糸が泥染のもの
2,泥藍大島紬・・・・絣糸が藍染め地糸が泥染のもの
3,正藍大島紬・・・・絣糸・地糸共に藍染したもの
4,草木染大島紬・・・絣糸・地糸共に草木染色したもの
5,色大島紬・・・・・絣糸・地糸共に化学染料で染色したもの
6,白大島紬・・・・・地糸は白糸を使ったもの

【糸の配列組織別の分類名】
1,9(ここの)マルキ大島紬(9.6マルキ・200目)
2,7(なな)マルキ大島紬(7.2マルキ・150目)
3,5(いつ)マルキ大島紬(5.8マルキ・120目)
4,12マルキ大島紬(12マルキ・240目)
5,二元越大島紬(4.9マルキ・100亀甲小目)
6,三元越大島紬(3.6マルキ・80亀甲丈目)
7,割込式大島紬
8,13算(よみ)大島紬・・・大衆品柄もの(1cm間26本)
9,15.5算大島紬・・・・・・高級品(1cm間31本)
10,15.5算大島紬・・・・・特殊品(1cm間36本)
11,総絣式大島紬・・・・・地糸に模様絣使い
12,夏大島紬・・・・・・・強撚糸使用
13,男物大島紬・・・・・・子付模様
14,横大島紬・・・・・・・ヨコソ
引用元:大島紬材

糸の配列は、数字が大きくなるほど糸の本数が多く、柄が精細になります。

主な配列は、マルキ・算(よみ)で表してあり「マルキ」は、経絣糸(たてかすりいと)の本数の単位のことで、1マルキは縦絣糸80本です。

「算(よみ)」は、経糸(たていと)の密度の単位のことで、1算は糸80本です。

参考サイト:廣田紬株式会社

大島紬の代表的な柄

大島紬の柄のモチーフは、自然の草花が主体になっています。

奄美大島の大島紬を代表する柄といえば「龍郷柄(たつごうがら)」

龍郷柄の産地は龍郷町で、大島紬の伝統的な柄の1つ「秋名バラ」の発祥の地でもあります。

龍郷柄は、奄美を代表する女性用の古典柄で、自生するソテツをデザインし、ソテツの葉と実を幾何学模様で表現した柄で、連続模様であることから、娘を嫁がせる時に龍郷柄の大島紬を持たせたといわれています。

秋名の伝統柄「秋名バラ」はバラの花をイメージした人が多いと思いますが「バラ」は琉球語でザルを意味し、全体に黒っぽいザルの格子柄に赤や青の十文字が交差した模様のことです。

全体的に落ち着いた雰囲気でありながら、近づくとアクセントの十字が華やかさをかもし出している図柄です。

しかし、近年では、秋名バラ模様を織れる織り子が高齢のため引退し、幻の柄になりつつあるのだとか・・・

大島紬の代表的な柄

[左:龍郷柄][右:秋名バラ]

引用元:https://okitsumugi.com/

その他にも、女性用の柄模様には、古典模様・幾何学模様・草花模様・更紗模様・モダンアートなどがあり、男性用の柄模様には、西郷柄・有馬柄・伝優柄・白雲柄・花ん華柄などがあります。

亀甲柄

[亀甲柄]

引用元:http://amamipark.com/

大島紬は産地によって価値が変わる?

大島紬は産地によって価値が変わる?

大島紬には、奄美大島以外にも産地があるといいましたが、産地によって価値が変わるのか気になりますよね。

でも、大丈夫。

大島紬は、3つの産地にそれぞれある協同組合の厳しい検査に合格した物であれば、奄美大島産でないからといって、価値が下がるわけではありません。

大島紬には本場がある?

大島紬のように、決まった生産地がある織物には、産地を証明するための「証紙」が貼られています。

大島紬の証紙は、奄美大島・鹿児島市・都城市の3つの産地ごとにある協同組合が独自に発行し、本場大島紬と認定された織物にのみ貼られていて、厳しい検査に合格しないと発行されません。

また、奄美大島で生産されたものと、鹿児島市・都城市で生産されたものとでは、表記の仕方を区別されています。

大島紬の発祥地である奄美大島で生産されたものは「本場奄美大島紬」と表記され、他の地域で生産されたものは「本場大島紬」と表記され、本場奄美大島紬と称することはできません。

村山大島紬との違い

村山大島紬との違い

大島紬と名のつく「村山大島紬」という絹織物があるのを知っている人もいるのでは?

村山大島紬は、大島紬とつきますが、本場大島紬の産地からは遠い、東京都武蔵村山市周辺で織られている紬のことです。

名前に大島紬とつくのは、見た目が本場大島紬と似ているから。

村山大島紬

[左:村山大島紬 着物][右:村山大島紬 反物]

引用元:https://img05.shop-pro.jp/

しかし、村山大島紬と本場大島紬とでは、絣柄を作る技法がまったく異なり、大きな違いは、本場大島紬が締機(しめばた)を使うのに対し、村山大島紬は板締めで行われます。

下の写真を見比べるとわかると思いますが、本場大島紬のほうが柄がはっきりしていると思いませんか?

本場大島紬で行われる締機は緻密で、染めない部分を機で織ってくくっていきますが、村山大島紬では板に挟んで染めていくので、細かくくくられる本場大島紬よりも柄がかすれた感じになるのです。

生地を近くで見るとよくわかりますが(3段目の写真)、本場大島紬の絣はTの字または十文字がくっきりきれいに並んでいるのに対し、村山大島紬の絣は上下や左右に繋がって見えます。

村山大島紬

[左:本場大島紬 締機][右:村山大島紬 板締め]

引用元:https://image.space.rakuten.co.jp/

大島紬の証紙は産地によって違う!証紙の見分け方

大島紬の証紙は産地によって違う!証紙の見分け

大島紬の産地は、証紙で見分けることができます。

本場奄美大島の大島紬は、地球の図柄の証紙で、発行元は本場奄美大島紬協同組合です。

もともと左側の地球の証紙だけでしたが、2006年(平成18年)から、奄美大島産の手織りと機械織りとで証紙が分けられ、機械織りには右側の証紙が貼られるようになりました。

また、証紙は貼替え防止のために、パンチングされているので、ハギレに貼ったままでないと意味がありません。

本場奄美大島紬

[左:本場奄美大島紬 手織り証紙][右:本場奄美大島紬 機械織り証紙]

引用元:https://amamioshimatsumugi.com/

鹿児島市産の大島紬は旗印で、発行元は鹿児島県本場大島紬織物協同組合連合会と鹿児島県絹織物協同組合です。

鹿児島市産の大島紬も、手織りと機械織りとで証紙が分けられていますが、違いは発行元がどこか。

鹿児島市産の手織りの証紙は、鹿児島県本場大島紬織物協同組合連合会が発行していて、機械織りの証紙は鹿児島県絹織物協同組合が発行しています。

また、機械織りの証紙の色は、基本的にオレンジ色です。

本場大島紬

[鹿児島市産 本場大島紬 手織り証紙]

引用元:https://himemaru.net/

鹿児島市産

[鹿児島市産 本場大島紬 手織り証紙]

引用元:https://himemaru.net/

宮崎県都城市で織られている大島紬は鶴の図柄で、発行元は都城絹織物事業協同組合です。

宮崎県産の本場大島紬は、本場奄美大島紬と鹿児島市産本場大島紬と比べると、生産量はかなり少ないです。

都城市産

[都城市産 本場大島紬 証紙]

引用元:http://3.bp.blogspot.com/

呉服業界一厳しい検査基準

呉服業界一厳しい検査基準

大島紬は、昔からとても人気のある織物で、ヴィトンやシャネルなどのように、人気があるものにありがちの、見た目だけを似せたニセモノが出回りました。

そのため、大島紬の検査基準は、呉服業界一厳しいといわれています。

本場大島紬の証紙を付けて世に出せるのは、協同組合の組合員登録されている会社や織元だけで、協同組合の定める基準を満たした織物にしか証紙が発行されません。

生地に貼られる証紙にも工夫がしてあり、ニセモノに貼替えられないように、生地に貼った後にパンチングされ、ポツポツと穴が空いているので、貼り替えれば穴が合わずわかるようになっています。

また、反物の端に「本場奄美大島紬」「本場大島紬」という文字が織り込まれていたり、合格したものには丸型の割印が押され、貼替えたらわかるようになっているのです。

大島紬の着物を売るコツ

大島紬の着物を売るコツ

大島紬は人気がある着物なので、買取してもらいやすい着物ですが、買取してもらうにはコツがあります。

証紙と一緒に見てもらう

大島紬を売る時は、証紙があるかないかで、買取額に大きく影響があります。

着物の買取で一番大事なのは着物の状態なので、証紙があっても状態が悪いと高く買取してもらえないこともありますが、状態が悪いうえに証紙もないと買取してもらえないことや数百円にしかならないこともあるのです。

ですから、大島紬を売りに出す時は、証紙を探してから買取の依頼することをおすすめします。

できるだけ早く売るほうがいい

大島紬は、人気がある着物ですが、その分持っている人も多く、中古市場にも多く出回っています。

そのため、着ないならできるだけ新しい、状態がいい時に売る方が高く買取してもらえる可能性が高くなります。

大島紬だからと長い間持っていても、価値が上がるどころか、下がってしまうこともあるので、着ない大島紬はできるだけ早く売ることをおすすめします。

男物はアンサンブルが必須?

男物はアンサンブルが必須?

大島紬は他の着物と違い、男物を持っている人も多いと思います。

男物の着物は、女性以上に着る人が減っているので、なかなか売れないですが、大島紬は人気があるので、買取してもらえることもあります。

男物の場合、うる時に大事なのが、大きさとアンサンブルかどうかです。

男物の着物は、女性の着物の着付けと違って、腰回りにおはしょりを作らないので、着丈に合わせて仕立てられています。

そのため、できるだけ大きいサイズの方が、仕立て直しができるので買取してもらいやすいのです。

また、男物の着物は、着物だけできることが少なく、羽織を羽織ればある程度どこにでも着ていけるので、アンサンブルで売る方が買取してもらいやすいので、売るならアンサンブルで売ることをおすすめします。

韓国産の大島紬は買取してもらえない?

韓国産の大島紬は買取してもらえない?

一昔前に、日本から韓国に機(はた)を持っていき、韓国で生産していたこともあるので、韓国産の大島紬というものがあります。

見た目には区別がつきにくいですが、証紙があればすぐに分かります。

産地や日本からも承認されているので、偽物ではありませんが、買取となると国産の大島紬よりも安くなることも・・・

韓国産大島紬

[韓国産大島紬 証紙]

引用元:https://www.royal-shop.co.jp/

大島紬の着物を高く売るポイント

大島紬の着物を高く売るポイント

大島紬を売るポイントは、まず上記のことが大事ですが、高く売るとなるとさらにポイントがあります。

奄美大島で作られた大島紬が一番高く売れる?

やはり、大島紬の発祥の地である奄美大島産の大島紬は、評価が高くなります。

しかし、証紙がないと産地を証明できないので、証紙のない大島紬として査定されるので、買取額が低くなったり、状態によっては買取してもらえないことも・・・

泥染めの大島紬は高く売れる?

大島紬を世界に押し上げた泥染めの大島紬は、買取額UPになりやすい大島紬です。

泥染めの織物は見てわかりますが、泥染めの証紙が貼られているので、証紙がある方が高く買取してもらえます。

泥染めは、奄美大島の泥田で染めたもののことを指しますが、鹿児島市で織られた場合は、泥染めを奄美大島で行ったとしても、地球印の証紙を貼ることはできず、旗印の証紙と泥染めの証紙が貼ってあります。

証紙

[上:奄美大島の天然の泥で染めたことを証明する証紙]

[下:テーチ木以外の草木で染色後泥染した製品に貼られる証紙]

引用元:https://amamioshimatsumugi.com/

鹿児島市産

[鹿児島市産 泥染め証紙]

引用元:https://himemaru.net/

都喜エ門の大島紬は高く売れる?

鹿児島市産の大島紬で、藤絹織物で作られている「都喜ヱ門(ときえもん)」というブランドの大島紬は、高く買取してもらえる大島紬の1つです。

都喜ヱ門の大島紬は、多彩で美しく豪華絢爛でありながら、緻密さと精密さを備え、絵画のような作品は「ペルシャ絨毯をしのぐ」と、織物の専門家に言わすほどで、1994年(平成6年)には「百寿」が英国立ヴィクトリア博物館に収蔵されました。

都喜ヱ門は、鹿児島市産で本場大島紬なのですが、旗印の証紙ではなく太陽印で、金色の都喜ヱ門証紙が目印です。

また、箱があれば、さらに買取額がUPすることも・・・

都喜ヱ門

[都喜ヱ門 証紙]

引用元:https://auctions.c.yimg.jp/

龍郷町で織られる白大島紬は希少種中の希少種

龍郷本場大島紬のなかでも白大島紬は、とても生産量が少なく、稀少価値がもっとも高いと言われている大島紬です。

証紙付きで状態が良ければ、驚く買取額になることも・・・

北龍郷町の白大島紬

[龍郷町の白大島紬 証紙]

引用元:https://shop.r10s.jp/

大島紬は柄が細かいほど高く売れる?

大島紬はマルキや算(よみ)といった表示の仕方をされていることが多いですが、柄の大きさ(玉)でも価値が変わります。

大島紬の柄は細かいほど価値が高いといわれているので、玉数が多いほうが高く買取してもらえることもあります。

大島紬

[左:小柄 6玉][中央:大柄][右:中柄(赤) 2玉]

引用元:http://www.town.tatsugo.lg.jp/

大島紬を売るなら着物買取専門業者に任せるのが一番!

大島紬を売るなら着物買取専門業者に任せるのが一番!

着物を売る時に、どこで売ればいいか迷う人は多いですよね。

着物を売る方法として利用されることが多いのは、以下の3つの方法

[着物を売る方法]
1,リサイクルショップに持っていく
2,オークションやフリマアプリで売る
3,着物買取専門業者に売る

主な方法は上記の3つですが、この中で最もおすすめなのが、着物買取専門業者です。

リサイクルショップ

そもそも着物の買取をしているところが少なく、買取してもらえたとしても、専門の査定士がいないので、着物の価値に関係なく買取されるので、損することもあります。

オークションやフリマアプリ

スマホで簡単に登録することができるので、撮影した着物をアップロードするだけで、家に居ながらにして着物を売ることができるので便利です。

しかし、一見手軽で簡単そうですが、購入希望者の質問への対応や送付などの手間がかかります。

着物買取専門業者

専門の査定士がきちんと価値を判断して査定してくれるので、納得して売ることができます。

万が一、金額に納得がいかない場合も、キャンセルすることができ、手数料も一切かからないので安心です。

買取方法も「出張買取」「宅配買取」「持込買取」の3つあり、自分にあった方法で依頼することが可能。

出張買取や宅配買取なら、持ち運ぶ必要もないので、家にいながらにして着物を売ることができるので便利です。

数社の着物買取専門業者に査定してもらうといい

数社の着物買取専門業者に査定してもらうといい

着物買取専門業者とは、着物に関するものを専門に買取をして、独自に持っている販売先に売るといった、洋服でいう古着屋のようなものです。

着物買取専門業者は、とてもたくさんあり、買取業者によって買取した着物の販路はさまざまなので、欲しい着物も違い、買取額も違います。

そのため、同じ着物でも、高く買取してもらえるところもあれば、数百円にしかならないというところもあるのです。

たとえば、本場奄美大島紬の着物を3社に査定してもらった場合、A社は15万円・B社10万円・C社は5万円ということもあるということ。

たしかに、何度も対応するのは面倒かもしれません。

しかし、作家物の場合は金額がもっと大きく変わることもあるので、少し手間がかかっても、数社に依頼して納得のいく買取業者を見つけることが大事です。

買取業者の査定費用は一切かからないので、大事にしてきた着物を安く買い叩かれないためにも、複数の買取業者に見てもらいましょう。

まとめ

大島紬は、着物に詳しくない人でも知っている人が多い着物で、買取してもらいやすい着物ですが、きちんと価値を判断できるところで売らないと、安く買い叩かれることもあります。

大島紬は機械織りで大量生産されていたり、韓国産の物もあるので、大島紬だからといって必ずしも買取してもらえるわけではありません。

しかし、着物買取専門業者は、買取業者ごとに買取の基準が違うので、同じ大島紬でも買取業者によって買取額が違ってきます。

大島紬は買取してもらいやすいけれど、買取業者によっては安く買い叩かれることも多い着物です。

大事にしてきた大島紬を、安く買い叩かれないためには、数社の着物買取専門業者を上手に利用して、納得できるところで売るといいですね。

着物買取業者選びに迷ったらどうすればいい?

着物買取業者選びに迷ったらどうすればいい?

着物買取業者がたくさんありすぎて、どこを選べばいいのか迷ってしまうことがあるはず。

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着物買取業者選びに迷った時は、ぜひ一度チェックしてみてください!

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