着物を売る時の買取相場より高く売れる着物と安くなる着物の違いを解説!
2018年6月5日
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着物を売りたいと思っている人にとって、着物がいくらで売れるかは気になるところですよね。
しかし、着物の買取価格は、相場があるようでないのが現状です。同じ着物でも、保存状態や買取業者によって価格は異なり、着物の種類やブランドによっても、買取価格は大きく変わってきます。
ただ、大切にしてきた着物が安く買い叩かれないためにも、目安になる買取価格は知っておきたいものです。 そこでこのページでは、着物を売る時の目安となる買取価格について紹介したいと思います。
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目 次
買取してもらいやすい着物の種類と買取相場
着物に詳しくない人にとっては、着物に種類があることを知らない人もいますよね。着物には種類があり、種類によって買取価格が違います。 着物買取専門業者大手のスピード買取.jpと福ちゃん・宅配買取専門業者の久屋が、公式サイト内で発表している買取相場は以下になります。
【バイセル買取相場】
着物の種類 | 買取相場 |
---|---|
作家物(有名作家物/人間国宝など) | 3,000円~800,000円 |
留袖(色留袖/黒留袖) | 2,000円~200,000円 |
振袖 | 2,000円~500,000円 |
友禅(京友禅/加賀友禅/東京友禅/十日町友禅など) | 3,000円~500,000円 |
訪問着 | 2,000円~500,000円 |
付け下げ | 2,000円~200,000円 |
紬(大島紬/結城紬/黄八丈紬/塩沢紬/牛首紬など) | 1,000円~500,000円 |
小紋 | 1,000円~200,000円 |
色無地 | 1,000円~50,000円 |
帯の種類と和装小物 | 買取相場 |
---|---|
名古屋帯 | 500円~300,000円 |
袋帯 | 500円~300,000円 |
丸帯 | 1,000円~100,000円 |
半幅帯 | 500円~150,000円 |
和装小物 | 100円~50,000円 |
【福ちゃん買取相場】
高価買取対象 | 価格 | 高価買取対象 | 価格 |
---|---|---|---|
振り袖 | 10,000円~ | 訪問着 | 10,000円~ |
袋帯 | 8,000円~ | 紬 | 7,000円~ |
黒留袖 | 6,000円~ | 小紋 | 6,000円~ |
名古屋帯 | 6,000円~ | 人間国宝 | 30,000円~ |
伝統工芸 | 30,000円~ |
【久屋買取相場】
上記の表の買取額はあくまでも目安で、同じ種類でも作家や仕立て方などによって、相場より低くなることもあります。
買取業者ごとに査定するポイントがあり、総合的に判断して買取額が決められるので、必ずしも相場通りの金額がつくわけではなく、着物によっては相場価格を下回ることもあるのです。
買取してもらいやすい着物と買取相場
着物には染めの着物と織の着物とがあり、黒紋付(喪服)・留袖・色留袖・振袖・訪問着・付下げ・小紋・色無地・紬の格による7つの種類に分けられています。
7つの種類の中で、どこの買取業者でもなかなか買取をしてくれないのが、黒紋付。
黒紋付以外の種類で買取してもらいやすく、比較的高く買取してもらえるのは、訪問着や振袖。しかし、その他の種類の着物でも買取してもらえ、買取相場は数千円からです。
【高く買取してもらえる順番】 訪問着>振袖>付下げ>留袖(色留袖)>小紋(江戸小紋含む)>紬>色無地
[左:訪問着][中央:振袖][右:付下げ]
[左:留袖][中央:色留袖][右:江戸小紋 柄]
[左:紬(大島)][右:色無地]
買取してもらいやすい帯と買取相場
着物を着る時に必要な帯にも種類があります。帯の種類は大きく分けて、丸帯・袋帯・名古屋帯・半幅帯(はんはばおび)・兵児帯(へこおび)の5つ。
買取してもらいやすいのは、袋帯と名古屋帯で買取相場は500円からです。ただし、高く買取してもらえる順番は丸帯が1番。
丸帯は明治時代に袋帯が誕生するまでは、最も格式の高い第一礼装用の帯として使用されていた、格の高い帯です。
しかし、重くて一人では着付けられないうえに、扱いにくい丸帯は次第に廃れ、今では婚礼衣装や舞妓さん・芸姑さんくらいしか使っていないので、持っている人は少ないかもしれません。
また、半幅帯や兵児帯は、浴衣や紬などのカジュアルな着物を着る時に締める帯で、元々の販売価格が高くないこともあり、買取していない専門業者も多いのが現状。
そのため、半幅帯で買取を期待できるのは、博多織(福岡県)やミンサー織り(沖縄県)のような、伝統的工芸品に指定されているものになります。
【高く買取してもらえる順番】 丸帯>袋帯>名古屋帯>半幅帯>兵児帯 【帯の種類別違い】
買取してもらいやすい小物と買取相場
着物を着る時に使う、草履やバッグ・かんざしなどの小物を持っている人も多いと思います。
小物の買取相場を発表してるのは、スピード買取.jpだけですが、他の買取業者でも小物を買取してくれます。
小物で買取してもらいやすい物は、かんざしと帯留。ただし、買取相場は100円からで、草履やバッグはよほど状態がいいものや、草履とセットになっていないと買取してもらうのは難しいです。
意外と値段がつく羽織やアンティーク着物
古い着物や羽織ものは売れないと思っていませんか?しかし、古い着物でも柄によっては高額になることもあり、羽織は形や長さによっては買取してもらえます。古さの目安は、正絹の場合30年、ポリエステルの場合は10年といわれています。
ただし、買取してもらえるかどうかは、柄や着物の状態次第。しかし、古い着物のなかでも、昭和初期頃までに流行った、大正ロマン・昭和モダンといわれた頃の花柄や幾何学模様といったアンティーク柄と呼ばれる柄行の着物なら、多少のシミや穴あきがあっても、高く買取してもらえることがあります。
状態のいいものであれば、買取相場は千円から数十万円です。また、羽織の場合は、道行(みちゆき)の買取をしているところは少ないですが、丈の長めの羽織や道中着(どうちゅうぎ)は買取してもらえることもあります。
高額が期待できる有名作家の着物と買取価格例
どこの買取業者でも、買取してもらいやすいのが作家物の着物や帯。特に、人間国宝(重要無形文化財保持者)といわれる作家や、伝統工芸士の作品の場合は、高額で買取してもらえることもあります。
たとえば、羅の人間国宝・北村武資の袋帯に19万円の買取額がついたり、辻ヶ花で世界的に有名な、久保田一竹の着物に28万円の買取額がつくことも。
作家物の着物かどうかは、右前身頃の下の衽(おくみ)に落款があるかどうかでわかります。(色無地や小紋などの場合、右前身頃の下前の衿先に入っていることもある)
【着物と帯の落款の位置】
有名作家の作品は、買取業者によって買取額が違い、作家ごとの買取相場を発表しているのは久屋だけで、買取相場は3千円からです。
ただし、有名作家の作品であっても、着物の種類や状態によっても、買取額は変わるので、まずは着物買取専門業者に依頼してみましょう。
【久屋の買取相場】
有名織物や友禅は高く売れる
着物の買取で高額が一番期待できるのは作家物ですが、有名産地の織物や染めの着物も高額が期待できます。有名産地の着物で期待できるのは、全国各地の伝統的工芸品に指定されている織りや染めの着物。
元々、織りと染めでは染めの着物の方が、価値が高いとされていて、作家物の着物といわれる物は、染めの着物が多く高額になりやすいです。
染めの着物のなかでも、見ただけで友禅とわかる友禅染の着物は別格で、有名作家の着物でなくても、高く買取してもらえることもあるのです。
織りの着物でいうと、着物に詳しくない人でも知っている大島紬や、ユネスコ無形文化遺産に指定され世界的にも有名な結城紬などは、高額になることもあります。
また、織りの着物でも、人間国宝や伝統工芸士の織った織物の場合も、高く買取してもらえることがあります。
ただし、織りの着物の場合は、産地を証明する「証紙」がないと、買取額がグッと低くなってしまいます。
買取相場は、証紙がある場合数千円からですが、証紙がない場合は、他の着物とまとめての買い取りになることや値段がつかないこともあります。
証紙があると買取額が大きく変わる
織りの着物を買取してもらう上で、最も重要なのが証紙です。 証紙があるとないとでは、買取額が大きく変わるので、証紙がある場合は必ず一緒にだしておきましょう。
【証紙一覧】
[上:本場結城紬]
[中央:本場黄八丈]
[上:牛首紬]
[伝統証紙]
買取価格が低いのにはワケがある!こんな着物は値段がつきにくい
買取相場はあくまでも目安です。 買取してもらいやすい着物の種類であっても、買取額が相場より低くなることや、買取してもらえないことだってあります。ひどいシミや汚れは買取不可?
着物を買取してもらう時に気になるのが、シミや汚れ・虫食いですよね。大丈夫です。
シミや汚れ・虫食いなどがあっても、ほとんどの買取業者は買取してくれます。ただし、シミや汚れがある着物の場合、どこにシミや汚れ虫食いがあるのかと、その度合が問題です。
もちろん、まったくシミや汚れがない方がいいに決まっていますが、シミや汚れ・虫食い、が、着物を着た時に目立つ位置や気になるほどの汚れ具合でなければ、買取してもらえます。
その基準は、買取業者によって違うので、無料査定を依頼することをおすすめします。
サイズが小さい着物は値段がつかない?サイズの目安
着物のサイズは、身長に合わせて選べる既成品の物もありますが、本来着物は、着る人の体のサイズに合わせて仕立てる、オーダーメイドが基本です。そのため、持っている着物の丈が短いという人もいますよね。たしかに、着物を買取してもらう場合、丈の短い着物よりも長い着物のほうが買取してもらいやすいです。
それは、仕立て直すことができるから。 しかし、短いからといって、買取してもらえないわけではありません。
小さい着物の基準は、対応身長が150センチ以上かどうか。 買取してもらいにくい小さい着物とは、簡単に言うと子供の着物のことです。
正絹(しょうけん)でない着物は買取額がダウン?
基本的には正絹の着物が一番高く買取してもらえます。しかし、流行りの柄や、中古市場にはなかなか出回らない、夏の着物の麻や綿の着物も高く買取してもらえることがあります。また、ポリエステルの場合は、流行りの柄で状態のいいものであれば、古い正絹の着物よりも高く買取してもらえることもあるくらいです。
しわや匂いがきつい着物も買取額が下がる
着物のにおいといえば、樟脳(しょうのう)のにおいを思い浮かべるかもしれませんが、樟脳のにおいは風を通せば取れるので、そんなに気にすることはないです。気にしたほうがいいのは、カビや香水・タバコ・ペットのにおいです。 風を通したくらいでは、なかなか取れないにおいは、査定に影響があります。
仕立てによっては買取してもらえない
着物の仕立て方は全部同じと思っている人もいると思いますが、裏地がついている袷(あわせ)仕立てや裏地のない単衣(ひとえ)仕立ての物もあります。少し前までは、単衣の着物よりも着る期間の長い袷の着物のほうが、高く買取してもらえたようですが、近頃では単衣を好んで着る人も多く、単衣の着物でも同じように買取してもらえます。
しかし、どの種類の着物でも衿の仕立て方によっては、買取してもらえないことも・・・ その、買取してもらいにくい衿の仕立て方とは「バチ衿※」です。
バチ衿で仕立ててある場合、状態が良いものでも買取してもらうのが難しいです。その理由は、体型に合わせて着付けがしやすい、広衿が主流になってきているから。
ただし、柄によっては買取してもらえることもあるので、買取業者に依頼してみましょう。
※バチ衿と広衿とは、広衿は衿幅を着付け時の2倍の広さで仕立てた衿のこと。バチ衿は、着付けた状態に仕立てる時に縫いとめた衿のこと
買取専門業者以外で売る時の買取相場
着物は、買取専門業者以外にも売る方法があります。 しかし、買取専門業者以外で着物を売る場合の相場は、買取業者で売るよりも低くなることがほとんどです。 【着物を売る方法】-
- リサイクルショップ
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- オークション
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- フリーマーケット
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- フリマアプリ
リサイクルショップは枚数や重さで決まる
着物の買取をしているリサイクルショップは、とても少ないです。また、リサイクルショップには、着物専門の査定士がいないので、着物の種類や価値に関係なく、着れる状態のものかどうかで判断されます。ただし、リサイクルショップによっては、売れない状態の場合、生地として買取りしていることもあります。リサイクルショップの買取方法は、1キロいくら・1枚いくらといった買取り方がほとんどで、買取相場は、1キロ100円~150円・1枚数百円からのところがほとんどです。
オークションやフリマアプリは相場を知らないと売りにくい?
オークションやフリーマーケット・フリマアプリは、相場は決まっていませんが、基本的に安く買いたい人に売ることになるので、あまり高くで売ることはできません。また、販売価格がどれくらいかの相場を知らないと、買い手がつかないこともあるので、ある程度の着物の知識も必要になってきます。
自分で判断しないで買取専門業者に出そう
着物の価値を知らずに着物を売ると、損をすることがあります。古い着物だから、シミや汚れがあるからと、自分で判断する前に、どんな着物でもまずは着物買取専門業者に依頼してみましょう。また、着物買取専門業者の査定は、買取業者によって基準が違います。たとえば、A買取業者で1,000円だった着物が、B買取業者で1,200円ということもあるということ。
着物買取専門業者の査定は無料で受けることができるので、何社かで見てもらうことをおすすめします。
まとめ
着物の買取価格は、どこの買取業者に聞いても「着物を見てみないことには、わかりません」と、言われます。 3つの買取業者の相場を載せましたが、実際のところ、買取相場はあってないようなものです。
しかし、買取相場を知っていないと、過度の期待をしたり、反対に安く買い叩かれてしまうこともあります。
買取相場を知ったうえで、自分で判断せずに、専門の査定士に査定してもらえる、着物買取専門業者を上手に利用するといいですね。
着物買取業者選びに迷ったらどうすればいい?
着物買取業者がたくさんありすぎて、どこを選べばいいのか迷ってしまうことがあるはず。
「着物売るガイド!」では、着物買取業者を徹底比較して特徴などを分かりやすくまとめたものを、ランキング形式で掲載しています。
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