付け下げの買取価格は柄で変わる?付下げの買取相場と高く売るコツを解説
2018年6月15日
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着物の中で、訪問着の次に着る場面が多く、持っている人も多いのが『付け下げ』 付け下げは訪問着より少し格下の着物ですが、買取してもらいやすい種類の着物で、比較的高く買取してもらえます。
でも、着物を持っている人のなかには、付け下げか訪問着か見分けがつかないという人も・・・
そこで、このページでは、付け下げとはどんな着物で訪問着とどう違うのか、付け下げの買取相場・高く売るコツなどを紹介したいと思います。
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付け下げの買取相場はどれくらい?
着物買取専門業者に付け下げを売る時に、買取相場は気になりますよね。付け下げの買取相場は、訪問着と同じくらいのところが多く、比較的高く買取してもらえる着物ですが、買取業者によっては訪問着のほうが高いところもあります。
相場は買取業者によって違うので、公式サイトで相場を発表している業者ごとの相場を、下記にまとめてみました。
訪問着と付け下げの買取相場
買取業者 | 買取相場 |
---|---|
バイセル | 付け下げ:2,000 円~ 20 万円 |
訪問着:2,000 円~ 50 万円 | |
久屋 | 付け下げ・訪問着とも:1 万円 ~ |
福ちゃん | 訪問着:1 万円~ |
小紋:6,000 円~ | |
付け下げは載っていませんが、上記が参考になります |
※買取相場はあくまでも目安で、状態がいいものを前提としているので、必ずしも相場価格で買取してもらえるわけではありません。
付け下げは柄によって買取価格が違う?
付け下げに限らず、着物は柄が買取価格に影響することがあります。
特に、付け下げの場合、訪問着と同格の付け下げ訪問着と、小紋と同格の付け下げ小紋とがあり、柄付けの仕方が違うので、同じ付け下げでも買取額が変わることがあるのです。
着物の柄は、下記の順に格が下がります。
絵羽模様の柄付け>付け下げの柄付け>小紋の柄付け
付け下げの柄付けの仕方はすべてがあてはまるので、柄によって買取額が変わることがあるということです。
付け下げはどんな着物?
付け下げって聞いたことがあるけど、どんな着物でいつ着る着物かわからないという人は多いのでは?付け下げとは、訪問着を簡略化した着物で、着物を着た時に柄がすべて上向きになるように、反物の幅ごとに模様付けされている着物のこと。
着物の種類というよりは、模様付けの名称のことを指します。
もともと付け下げは、太平洋戦争中に華やかな訪問着が贅沢品だとされ禁制品になり、その代用品として誕生した着物。
そのため、訪問着より格下の着物に位置づけられていました。しかし、訪問着よりも柄付や仕立てが簡単な付け下げは、終戦後もそのまま定着し、時代と共に華やかな柄のものも作られるようになり、紋の数や柄によっては訪問着と同格として扱われるようになったのです。
今では、付け下げ・付け下げ訪問着・付け下げ小紋と3つの呼ばれ方をしていて、付け下げ小紋は小紋と同格でおしゃれ着の扱いなので、格が少し下がります。
また、付け下げは、未婚・既婚問わず誰でも着れる着物で、着ていける場面が多いということもあり、人気が高い着物です。
訪問着との違いは?訪問着と付け下げの見分け方
訪問着と付け下げの見分け方は、模様の描き方を見ればわかります。一般的に訪問着と呼ばれている着物は、『絵羽模様(えばもよう)』と呼ばれる、つなぎ目をまたいで図柄がひと続きになる1枚の絵画のように、着物全体に柄が描かれていて、とても華やかです。それに対し、付け下げは比較的柄や模様が少なく、訪問着のような絵羽模様ではないので、縫い目で柄が合うことを意識して描かれていません。
しかし近頃は、付け下げ訪問着と呼ばれる、訪問着のように着物全体ではないものの、上前身頃と後ろ身頃の裾の図柄がひと続きに描かれている、訪問着と見た目がほとんど変わらない華やかなものもあります。
付け下げと訪問着の柄の違い
[付け下げ]
[付け下げ訪問着]
[訪問着]
付け下げは柄によって格が変わる?
付け下げには、付け下げ小紋と呼ばれる柄のものがあり、おしゃれ着やお出かけ着といわれる「小紋」と付け下げが合わさったような着物です。
格は、小紋と同格とされているので、少し下がります。 付け下げ小紋と小紋の違いは、柄の向きです。
付け下げ小紋は、柄がすべて上向きになるように描いてあるのに対し、小紋の柄は上下を気にせず描いてあります。
たとえば、花柄の場合、付け下げ小紋の場合は、花がすべて上をむいていて、小紋の場合は、下を向いている花もあるということ。
左下の写真は付け下げ小紋の着物ですが、柄がすべて上向きに描かれています。
反対に、右下の写真は付け下げ小紋ですが、後ろ身頃の左右をよく見ると、左側は花が下を向いていますが、右は上を向いていますよね。
[左:付け下げ小紋][右:小紋]
付け下げの特徴まとめ
- 着た時に柄がすべて上向きになるように描かれている
- 基本的に飛び柄で描かれていて縫い目で柄がつながっていない
- 訪問着と比べると控えめな柄が多い
- 現代では、訪問着と同格の付け下げ訪問着と小紋と同格の付け下げ小紋もある。
付け下げを着る場面
付け下げは、さまざまな場面で着ることができます。少し前まで付け下げは、おしゃれ着・お出かけ着としての位置づけでした。しかし、近年では染め技術の向上により、絵羽模様のように着物の状態に仮仕立てして染めなくても、反物の状態でイメージした図柄を絵付けできるようになったので、準礼装としても着れる付け下げもあるので、着ていく場面が広がったのです。
【付け下げを着る主な場面】
・結婚式 ・披露宴
・パーティー
・お茶会
・お見合い
・入園
・入学式
・卒園
・卒業式
・お宮参り
・七五三 紋が入っている場合は、格が上がるので結婚式や卒業式
・入学式のような、冠婚葬祭や式典などの改まった席で着ることが可能。 冠婚葬祭などに着る場合は、袋帯を合わせるのが基本ですが、名古屋帯でもOK ただし、名古屋帯の場合は、織(おり)の名古屋帯を締めます。
また、金糸や銀糸の入っている帯で格をあげ、華やかさを演出するのがマナーです。
紋なしの場合も、紋が入っているのと同じような場面で着ることが可能ですが、パーティーやお茶会など少しカジュアルな場面に向いています。
付け下げをどの場面に着ていくかは、紋の有無もですが、着物の柄や合わせる帯も重要ということです。 とはいえ、年とともに結婚式に招待されることも少なくなり、子供も成長して行事に参加することもなくなると、着る機会はグッと減ります。
しかし、着物はこまめな手入れが必要です。ですから、着ない着物は出来るだけ早く売ることをおすすめします。でも、着物の処分方法がわからないという人もいますよね。
次の章では、付け下げの処分方法について紹介します。
着なくなった付け下げの処分方法は?
着なくなった付け下げの処分方法は以下の5つ。【付け下げの処分方法】
・人に譲る
・リメイクする
・リサイクルショップに持っていく
・オークションやフリマアプリで売る
・着物買取専門業者に売る
処分方法ごとにメリット・デメリットを見てみましょう。
人に譲る
付け下げは、年齢や未婚・既婚を問わず誰でも着れて、着ていく場面も多いので、自分の子供や姪っ子・着物好きの知人などに譲る人もいると思います。しかし、譲った相手が必ずしも喜んでくれるとは限りません。
着物は着る人のサイズに合わせて仕立てるものなので、サイズが合わない・好みが合わなくて譲られて困る人もいるので、人に譲るのは難しいですよね。
リメイクする
素材も良くて華やかな訪問着を捨てるのはもったいないからと、ワンピースやドレスにリメイクして着る人もいます。しかし、自分でリメイクする場合は、洋裁がよほど好きでないと、着物をほどくだけで終わったり、仕上がらないことも・・・
また、リメイクしてくれるお店もありますが、費用が結構かかるので、リメイクしても着ないと、結局たんすの肥やしになってしまうこともあります。
リサイクルショップに持っていく
中古品の処分でリサイクルショップを利用する人は多いですが、着物をリサイクルショップに持っていくメリットはあまりなく、おすすめできません。なぜなら、リサイクルショップには専門の査定士がいないので、着物の価値に関係なく買取されるので、重さや枚数での買取になることが多いから。
また、そもそも着物の買取をしているリサイクルショップは少ないので、買取自体していないところがほとんどです。
オークションやフリマアプリで売る
オークションやフリマアプリで売る人もいると思います。オークションやフリマアプリのいいところは、自分の売りたい金額で売ることができること。ただし、ある程度相場を知っていないと値段を付けるのが難しく、希望金額をつけても売れるとは限りません。
また、オークションやフリマアプリで買う人は、できるだけ安く買いたいと思っている人が多いので、あまり高くで売れないことも・・・
オークションやフリマアプリで売る場合、売れるまでに時間がかかったり、送る手間や購入者からの問い合わせの対応なども必要です。急いで売りたい人や忙しい人には、むいていない処分方法かもしれません。
着物買取専門業者に売る
着なくなった訪問着の処分方法で、なんといってもおすすめなのが、着物買取専門業者に売る方法です。着物買取専門業者とは、着物の価値がわかる査定士が1枚ずつ査定して、着物の価値を判断して着物の買取をしてくれる業者のこと。
着物買取専門業者の買取方法は「出張買取」「宅配買取」「持込買取」の3つ。なかでも出張買取は、自宅に専門の査定士が来てくれるので、重い着物を持ち運ぶ必要がなく、出張費や査定費などの費用も一切かからないのでおすすめです。
出張買取は、目の前で1枚ずつていねいに査定が行われ、その金額になる理由をきちんと説明してくれるので、納得して着物を売ることができます。
万が一、金額に納得できない場合も、キャンセルが可能で、キャンセル料も発生しないので、安心して依頼できます。
しかし、知らない人が家に来ることに抵抗がある人や、家にいる時間を作れない人もいますよね。 そんな場合は、宅配買取がおすすめです。
宅配買取は、売りたい着物をダンボールに詰めて送るだけ。気になる送料は、買取業者が負担してくれるうえに、用意するのがめんどうなダンボールも、無料で届けてくれるので便利です。
また、着物買取専門業者のなかには、店舗を持っているところもあるので、出掛けるついでに買取してもらうことも可能。
ただし、店舗を持っている買取業者は少ないので、持ち込みできる地域は限られます。持込買取の買取方法は、場所が違うだけで出張買取と同じなので、家の近くに店舗がない場合は、出張買取をおすすめします。
高く売れる付け下げのポイント
着物を高く買取してもらう一番のポイントは、着ないなら出来るだけ早く売ること。着物にも流行りの色や柄があるので、買ってから時間が経ってないほうが買取してもらいやすいです。しかし、早く売る以外にも、高く買取してもらうポイントがいくつかあります。
作家物や老舗呉服店の付け下げは高く売れる
着物を売った時に、最も高く買取してもらえるポイントは、作家物の着物かどうかです。着物には、作家物といわれる着物があり、高く買取してもらえるのは、人間国宝(重要無形文化財保持者)や伝統工芸士の手がけたものです。
その作家物の着物は、すべて手作業で大量生産ができないため希少価値が高いので、高く買取してもらえることがあるのです。
作家物の着物は、着物に作家のサインともいえる「落款」が入っているので、見ればわかりますが、証明書や保証書があれば一緒に出すことをおすすめします。
友禅の重要無形文化財保持者(人間国宝)の羽田登喜男(はたときお)や辻が花を復活させた久保田一竹(くぼたいっちく)などは、高額になることも・・・
また、老舗呉服店や百貨店のプロデュースする着物も、希少性が高いものや、高品質のものが多く信用度が高いので、高く買取してもらえることもあります。
帯もセットのほうが高く売れる?
着物を着るには、帯が必要ですよね。着物を着る時に、帯とのバランスは大事なので、その着物に合う帯も一緒に売ると買取額がUPすることもあります。仕立て直せるサイズは高く売れる?
着物は着る人のサイズに合わせて仕立てるものなので、大きいほど買取してもらいやすいです。
まったく同じ、状態のいい着物が2枚あった場合、丈が長いほうの買取額がUPする可能性が高いということ。
着物によっては、縫込みといって、縫代を多めに残して仕立ててある場合もあるので、縫込みがとってある場合は、査定士に一言伝えると、買取額がUPすることもあります。
まとめ
付け下げの着物は、訪問着と同じように着ていく場面の多い着物なので、中古市場でもとても人気があり、買取してもらいやすい着物です。
1枚持っていると、結婚式や入学式・卒業式などにも着れるのでとても便利ですが、絹の着物はきちんとしまっていても黄色くなってくるので、着ないなら出来るだけ早く手放すことをおすすめします。
また、付け下げと訪問着は見分けがつきにくいので、付け下げを売るなら、着物の価値をきちんと判断できる、着物買取専門業者に依頼するのが一番です。
着物買取業者選びに迷ったらどうすればいい?
着物買取業者がたくさんありすぎて、どこを選べばいいのか迷ってしまうことがあるはず。
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